合格したからといって
将来が約束される
わけではないが
合格するまでの
努力と経験は
未来にきっと役に立つ 合格格言集より
2月9日、昨日、県内私立に全員合格してホッと一息つくまもなく今日は小雨の中県外私立の受験です。あわせて今日から3学期期末のテスト対策学習がスタートするので何か気ぜわしい感じがします。
先日の「だいじょうぶ!合格してるから!」で泣いて塾にきた受験生が昨日こんな話をしてくれました。
先生、合格通知見たとき涙が出てきてん。生まれて初めてうれしくて泣いた。
うれし過ぎても涙出るんや。
彼女が3日前に流した涙と今日流した涙にはどれほどの差があったのでしょうか。
自分へのふがいなさ、怒り、恐れ、悔恨の涙と、重圧からの解放、満足、希望、安心の涙と、たった4日間で両方の涙を流すことができた人はとても幸せだと心底思います。
当たり前ですが受験とは合否が通知されます。しかしそれはあくまで結果です。そりゃ誰だって合格したいに決まっていますが、結果以上にもっともっと大切なものが得られる場合があります。
それは合否に関係なく得ることができますが、合格でも不合格でも全員が得られるとは限りません。手に入れるためには厳しい条件が必要だからです。
それは「絶対に諦めない強い気持ちで挑み続けることの大切さ」とでも言うのでしょうか。この数ヶ月間~1年間ほとんど全てを勉強に費やし、正に「人事を尽くして天命を聴く」心境で受験日を迎えた人だけが自己犠牲と引き換えに得られる貴重なものだと考えます。
合格したら誰だって喜びます。しかし適当に合格する人だって意外と多いのです。「まぁ、頑張るには頑張ったけど必死って言うほどでもない」という人達です。
実際はほとんどの人がそうかもしれません。
そういう人は当日の出来が悪かったとしても落ち込むことはあっても悔しくて泣くことはありません。まして合格して泣くなんてありえないことです。
それが両方泣けたわけですから「すごい」の一言です。
言いかえると山のてっぺんに登った人だけが見れる景色があるんですね。景色は途中でも見れますがそれとはまったくちがう景色が。
私が高校受験を通してみんなに経験してもらいたいと願っているものがそこにあります。
悔しくて泣ける、うれしくて泣ける、それを経験できた人は次、高校受験以上の何かに向き合ったとき、また今回と同じように決して逃げることなく自分を信じて最後まで諦めず努力し続けることができます。
ミスターラグビーといわれ一昨年若くして亡くなった平尾誠二さんが、生前、伏見工業高校の恩師の言葉として次のように書かれていたのを思い出します。
その時100%の力を出し切れた者だけに、次101%を出すことが出来る可
能性が与えられる。だから次のために今出し切るしかない。
ひょっとしたら私は子ども達のそういう経験に立ち会いたくて長年塾を生業にしているのかもしれません。
今年もまたその場面に立ち会えたことを誇らしく思いました。
ショートですが今日はこのへんで。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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