先日朝日新聞にこんな記事が載っていました。
書いたのは大学向けのコンサルや大学生向けの塾「猫の手ゼミナール」を手がける渡邊俊(わたなべ しゅん)さん
日本の子どもの読解力が落ちていると話題になりましたが、本当に国語の能力が下がっているのでしょうか。
私は大学生のための塾を運営しています。
大学生なのに塾?と思われるかもしれませんが、教科書の内容が理解できない、授業についていけない、という学生は少なくありません。
これまで指導した学生は、いわゆる「MARCH」(明治、青学、立教、中央、法政)など有名私大の学生が多くいます。
かれらの中には数学や物理といった専門知識以前に、国語力に問題を抱えている学生がいます。
彼らの多くは、本を読むなどの長い文章を読む習慣がありません。
国語力の基礎は、文章を「読む」というインプットだと思います。
インプットが少ないと、アウトプットのレパートリーも減ってしまいます。
(中略)
読解力を基礎から育てる明確な処方箋はありません。
実感するのは国語力の有無は教育制度の問題以前に、本を読む習慣があるかなど家庭環境に左右されるということです。
記事の中で私が一番「そうそう」とうなずけたのは
国語力の基礎は、文章を「読む」というインプットだと思います。
インプットが少ないと、アウトプットのレパートリーも減ってしまいます。というところ。
読書量と成績に因果関係があるかどうかはわかりません。
※かつて暇さへあれば東野圭吾のミステリー小説ばっかり読んでいる人がいましたが、勉強は得意な方ではありませんでした。
また「読書好き」が必ずしも「勉強好き」とも限りませんし、逆もそうです。
※偏差値70を超える人の中には今まで読書経験がほとんどないという人もいて、一体君はどこから情報をゲットしているのと不思議になる人もいました。
しかし一般的に「成績」と「知っていることば数」には比例の関係があることは広く知られています。
お子さんのことば数はどうですか。
不安を感じたことありませんか。
「そんなことばも知らんの?」って最近言ったことないですか。
長年親子をしていると子どもが何を言いたいのか大体の察しはつきます。
だから「もうちょっとわかるように言って」なんてややこしいことは言いたくない。
忙しいし、何を言いたいのかわかっちゃってるから
塾で問題を解いていても問題文の意味がわからないという人が増えています。
最近は問題文が長くなっていて、結局自分が何を答えればいいのかわからいというのです。
また先生に質問するときも何を聞きたいのか不明な人もたくさんいます。
ただ「わからん」とだけ言って、何がわからないのか確認しようとすると何一つことばが出てこないのです。
質問に限らず普通の会話でもくり返し聞かないと会話が成り立たないこともあります。
そういう人たちの共通点、それはことば数(語い力)の不足です。
いわゆる説明能力の不足とでも言うのでしょうか、ことばをつなげて文にする能力が不足していることが原因の一つだと考えられます。
教育コンサルタントの岸本裕史氏が小学生を対象に「知っていることば数と成績の関係」を調べた興味深いデータがあります。
6年生の成績を5段階に分け、下位の児童と上位の児童の知っていることば数を比べたら、なんと4.6倍の差があったというのです。
では「ことば数」の差はいつどうやって生まれるのでしょうか?
その答えは意外と簡単です。
ことば数の生みの親は読書です。
特にジャンル数と読書量によると言われています。
幅広いジャンルの本を多く読むことで「ことば数」を増やすことが可能になります。
と言うより読書以外に「ことば数」を増やす方法は見当たりません。
当たり前の話ですが、人はインプット(入力)したことの中からしかアウトプット(出力)することができません。
したがって「書く」にしても「解く」にしてもまずインプットしないとどうにもならないのです。
そのインプットに一番有効な手段が「読書」であることは間違いありません。
※開星には現在1200冊の本が用意されています。
これからもどんどん買い足していきます。
今小学生の人は今日からでも読書を始めてください。
高校受験には十分間に合いますから。
休みの日はUSJ(6月8日より段階的な再開が決定!!)もいいですが図書館にも親子で足を運んでみてください。
図書館毎のイベントなんかもあって意外と興味を持ってくれるかもしれません。
ポイントは幅広いジャンルを数多くです。
今中学生の人も毎日15分の読書をお勧めします。
このペースで読むと10日で1冊、月3冊は読めると思います。
安心してください。
大学受験には十分間に合いますから。
月に0冊の読書、これを不読率というのだそうですが何と高校生の不読率は57%。
ちょっと打算的ではありますが、この際、「受験のために読書を始める」でもいいんじゃないですか。
お子さんに是非読書を!!
はじめた者勝ちですから!!
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