6月8日から奈良市の各中学校は短縮ではありますがお弁当持ちの授業が再開しました。
来週からは給食になるそうですが、お母さんにすればやっぱり給食はありがたいですね。
学校再開に当たって、今お母さんの一番の心配は何ですか?
休校で授業は大幅に遅れているわけですが、果たして指導要領で定められた学習内容を年度中に終わらせる事ができるのでしょうか。
文科省からは年度内で教えられなかった内容は次年度に持ち越しても良いということになっていますが、
ただ進級や進学を考えると、学校というところは「年度」に対する意識がムチャクチャ高くて遅れた分は取り戻さないといけないという考え方が強くあります。
でも3か月分の遅れを取り戻すとなると大変です。
お母さんへのアンケートで授業の穴埋めとして夏休みの短縮は70%が仕方ない、土曜日授業に賛成が50%という結果が出ています。
今までの経過を観ていると再開後の授業に関しての議論はまだまだ十分にされているようには思えません。
再開後の授業について議論され出したのは、ちょうど「9月入学」の検討がされ始めた5月に入ってからのことです。
それまでは世の中全体がそうでしたが、感染をいかに防ぐかが最大の関心事でした。
休校がどれくらいの間続くかもわからず、学習の遅れがどの程度になるのかも見通しが立ちませんでした。
学校はもともと「密集」することで「学び」を提供する場ですから、授業以外の学習については今後の対策が急がれます。
例えば6年や中3にとって「修学旅行」があるのか、ないのか、これははっきり言って一生の問題ですもんね。
また長期の休み明けは自殺が多くなる傾向があり、今回は外出もままならなかったこともあって休校中と再開後の生活の差は一段と大きくなってしまいます。
学校に行くこと自体に心の負担を覚える子どもたちが多く出ると思われ、細かな配慮が必要になります。
一方、全国の公立の小・中学校のエアコン設置率は19年9月で77.1%。
ただエアコンがいくら設置されても、感染リスクを抑えるためには「密集」を避けなければなりません。
熱中症対策のためには密閉状態でエアコンを効かせたい。
しかし感染予防のためにはこまめな換気やマスクが必要。
感染予防と熱中症対策は相性が悪く、なかなか両立させるのは難しいようです。
学習を年度内に進める前提で、授業のスピードも上げなければなりません。
ただでさえ今年度は小学生の指導要領が新しくなり、「英語」の教科化や「プログラミング教育」の必修化、「主体的・対話的学習のアクティブ・ラーニング」もスタートすることになっていました。
来年度は中学生の指導要領の改訂も迫っています。
はっきり言って現場の先生方はもうてんやわんやです。
でこれから、個人塾として開星塾にできることって何なのか?を考えると
やれることは決して多くはないかもしれません。
この3ヶ月間、曜日や時間、席の間隔を工夫して何とか通常授業を継続してきました。
これからも最低限、安心して通塾してもらえる環境を維持しながら、一人ひとり個人別の学習を進めていきたいと思っています。
今まで誰一人経験したことのない災害です。
学校が再開されたからといってお母さんの不安や心配がなくなることはありません。
なんとか知恵を出し合いながら、この危機を一緒に乗り越えたいと考えています。
コメント