今日(9月11日)は奈良大附属高等学校の塾対象説明会に行ってきました。
会場はホテル日航奈良、約120名の塾関係者が来られていました。
辻校長のあいさつでは、受験生、とりわけ専願の受験生が増加したこと、教員の平均年齢が37歳と若く教務活動や部活動に熱心に取り組み学校への帰属意識が高い一方、総合指導力の未熟さを謙虚な学びで克服しようとしていること、また県立高校との教師の人材交流を始めたことなどが話されました。
ここ数年の間に職員の世代交代が進んでいるようです。公立高校の教員の平均年齢45歳(平成25年)に比べると確かに若いです。
次に教務部の先生から奈良大学附属の特徴的な取り組みについて説明がありました。
① さかんな国際交流活動について
・ 特進、文理、標準の3コースとも2年次にオーストラリアへの海外研修旅行を実施。研修旅行となっていますが実際は修学旅行かな?
・ オーストラリア・キャンベラの2つの高校と姉妹校提携を結んでおり両校からの定期的訪問を受け入れている。訪問期間中は共に授業を受け、双方向のコミュニケーションをとりながらお互いの文化への理解を深めるとのこと。
・ 奈良ロータリークラブの交換留学制度を使って1年間オランダに留学した高校3年生の女生徒が登壇し、言葉で苦労したこと、世界中から来ていた18カ国の人と交流でき将来国際的な活躍をしようと決意したことなどを話してくれました。
② 奈良大学との高大連携について
もちろん系列の奈良大学の附属高校なので高大連携は当たり前と言えば当たり前ですが、年々そのパイプはより太くなっているそうです。
特進、文理、標準のどのコースからも奈良大への進学が可能です。28年度(今年3月)は2学部・6学科に特進から16名、文理から35名、標準から17名、合計68名が奈良大に進学しています。
特進コース
国公立大・私立大への現役合格を目指すコース
実際、国公立大への現役合格は厳しいようですが、2年次からは文系と理系のカリキュラムを用意し、7限授業を実施している。
文理コース
私立大への現役合格を目指すコース
特進コース同様、2年次からは文系と理系のカリキュラムを用意し、文系科目、理系科目の3教科中心の学習ができるカリキュラムになっている。
標準コース
大学、短大、専門学校あるいは就職にも対応できるコース
他コースに比べて「情報」「芸術」の授業が多く、総合学習として体験学習に力を入れている。
◎各コースの詳細はHPまたはパンフレットをご覧ください。
(1)現中3の大学受験から始まる「大学入学希望者学力評価テスト」への取り組み
どの高校でも2020年の大学入試制度改革に向けての具体的な取り組みが始まっています。奈良大学附属でのいくつかの対応を紹介しておきます。
① 国語・数学の記述式問題への対応
・HR、総学、各授業での主体的・対話的なアクティブラーニングの導入
・小論文指導
・ビブリオバトルや探究活動を通したプレゼンテーション
② 英語4技能への対応
・英検対策講習を毎回実施(2年生で順2級、3年生で2級を目指す)
・TOEIC 350~400点を目指す(具体的な対策はわかりませんでした)
(2)すべての大学入試方式で問われる「多面的評価」への取り組み
① 交換留学生制度を利用した国際交流
② 保育体験や産学連携したプロジェクトなどのボランティア活動を通した課外活動
③ 盛んな部活動
インターハイ出場・・剣道部・バドミントン部・なぎなた部・空手道部
「高校生対抗!HIGH SCHOOL MEETING 2017」で優勝・・美術部と三味線部のコラボ
28年度四年生大学合格状況
関関同立(17)・産近甲龍(46)・関外、大経、摂南、大工など(103)
奨学金制度について
奈良大附属の奨学金制度は大きく分けて3つあります。
① 成績優秀者奨学金制度(※特進コースの専願・推薦受験生に限る)
○Aランク奨学生
・5教科評定合計20以上、かつ実力テスト合計320点以上
・授業料相当分を支給
○Bランク奨学生
・5教科評定合計18以上、かつ実力テスト合計290点以上
・Aランクの半額
② 体育奨学金制度
・3つの強化クラブ(野球・剣道・バドミントン)において中学時代に成績優秀だった者
・奨学金選定委員会で検討し支給金額を検討
③ B&S(在籍兄弟姉妹)奨学金
・合格発表時に兄姉が在籍している者
・入学金相当額を支給
まとめ
合格の目安になる偏差値は五ツ木テストで標準コース(専願)40~特進コース(併願)58と間口の広い高校になっています。
偏差値50以上は奈良育英高校とかぶってしまうので受験生としては悩むところですが、偏差値45前後の人にとってはとても有難い学校の一つです。
部活動も盛んで体育系・文科系合わせて40近いクラブがあります。部活を目一杯しながら大学への進学を目指す人にとっては候補の一つになるのではないでしょうか。
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