2020年4月に完成した奈良コンベンションセンター。写真の広場の反対側に蔦谷書店があり、その中にはスタバや中川政七商店などが入っている。
また道路を隔てた西側のマリオットHとは2F通路で結ばれている。
10月1日、奈良育英高校の説明会に行ってきました。
ZOOMでの参加も可能だったのですが、コンベンションセンターを見たいというのもあって現場参加してきました。
センターはスケールが大きくとても立派です。
決して豪華絢爛ではありませんが、奈良らしい落ち着いた感じで外見にはどこか正倉院を思わせる風情がありました。
さて説明会ですが、中学校の説明は置いておいて、高校の説明です。
近年、私立の専願者が増えています。
特に奈良県では県立高校の統合再編が行われている最中です。
また大学の入試改革、定員の厳格化など、特に都市部の大学への門が以前に比べると狭くなってきています。
しかも今年はなんと言ってもコロナです。
お子さんの3年後の大学入試を考えたとき、大学の道筋を早い時期に確保しておきたい、という親心もあって私立専願志向が強くなってきています。
奈良育英高校は奈良県の中核をなす私立高校です。
2020年の入試では受験者数が約2500名弱と県下では最大で3年前とほぼ同人数を確保しています。
ただ専願者率が年々上がっていて2018年は62%、2019年は73%、2020年は75%だそうです。
専願者率は確かに上がっていますが、「上がっている」のか意図的に「上げている」のか詳細データがないのでここではわかりません。
が、他の学校のデータを見ると確かに専願率が上がっている学校が増えています。
奈良県下で見てみると近年、地元志向の傾向が強くなってきています。
安心、安全、通学時間や電車通学の混雑、部活などの理由等が考えられますが、特に女子は男子以上に地元志向が強くなっているようです。
説明会の中で「進学(勉強)と部活が高校生活の両輪である」というお話がありました。
その考えに私もまったく賛成です。
予備校の講師と話すと、高校は大学への準備期間なので、ワンランクでも上の学校へ行くべき、という理屈もありますが、高校の3年間は長い人生の中でも一番青春の時期であることは間違いありません。
そう考えると育英高校は全国レベルの部活動が文化部にも運動部にも複数あります。
ゴルフ部は全国的にも有名ですし、奈良県では女子サッカー部は2、3校しかないと思います。
県大会の1回戦がいきなり準決勝なんてこともあるのではないでしょうか。
奈良育英には4つのコースがあります。
選抜、国際理解G、高大連携S、総合進学の4つです。
4コース合わせて募集人数は280名です。
受験生にとっては10以上の偏差値の幅をもった、いわゆる間口の広い学校でもあります。
偏差値50前から60ちょっとまでの人が受験可能です。
生駒、奈良北、一条、郡山といった公立の併願校としても大いに使える学校です。
最後に大学への進学について見ておきます。
関大、近大を始め連携協定大学で141名の枠、同志社、関学など指定校推薦で約450名の枠と書かれています。
高大連携Sコースがが連携協定校の推薦を優先的に使えます。
総合進学コースと選抜コースは指定校推薦を使うとなっています。
実際の大学合格実績ですが、関関同立では合計で33名、産近甲龍で84名となっています。
連携、指定校での各大学別の枠人数が示されていませんので何ともいえませんが、2年前の実績に比べると関関同立、産近甲龍ともに合格人数を減らしているのが気になるところです。
予備校の講師が言う「高校は大学への準備期間」は間違いない理屈でもありますから、大学への進学ルートを確実に確保しておくことは高校の責務だと考えます。
連携協定大学、指定校推薦で合計600名近い枠を有しているのですから、その強みをぜひ発揮してもらいたいと思います。
奈良育英高校は偏差値50を超える受験生にとって、とても魅力的な高校の一つです。
来年、コロナ禍での受験を想定され、3密を防ぐために、今回説明会のあった奈良コンベンションセンターを受験会場の一つにされてるそうです。
最後に奈良育英高校のHPと、ついでに奈良コンベンションセンターのご案内です。
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